西尾市の子供スポーツ体操トレーニングジム教室「PHYSICAL MONSTER」

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2025/09/14

「やる気が続かないのは“意思”のせいじゃない!科学が解き明かす習慣づけの秘訣」

「毎日コツコツ頑張ろう」と思っても、なぜか三日坊主で終わってしまう…。
子どもに「宿題やりなさい」「運動しなさい」と言っても続かない…。

実はこれは“性格”や“やる気の問題”ではありません。
心理学・行動科学の研究によると、習慣やルーティーンは 文脈(環境)自己効力感(自分ならできるという信念) に支えられており、ここが整わないと人は簡単に脱落してしまうのです。


1. 習慣を邪魔する「隠れた敵」

研究では、子どもや大人が Self-regulated(自己調整的) に何かを実践しようとするとき、最大の敵は Motivational Interference(動機づけの妨害) とされています。

例えば…

  • 気が散る(Distractibility)

  • 他のやりたいことを考えてしまう

  • 同時に別のタスクに取り組む(Task switching)

  • 悪い気分や持続力の低下

👉 これらが重なると、せっかくの「やる気」が削がれ、行動が止まってしまいます。


2. 習慣と自己効力感の役割

ここで重要になるのが Habits(習慣)Self-Efficacy(自己効力感) です。

  • 習慣(Habits)
    繰り返し行動するうちに文脈に結びつき、自動化される行動。
    → 意思の力を必要とせず、自然に実行できる。

  • 自己効力感(Self-Efficacy)
    「自分はできる」という信念。
    → 研究では、学業成績(GPA)やスポーツの成果、仕事での生産性にも直結することが報告されています。

習慣と自己効力感は相互に影響し合い、行動の持続を強力に支えます。


3. 習慣化の科学 ― 文脈と自動化

最新研究(Gardner, 2012 など)は「習慣は頻度ではなく、自動化(Automaticity)」で強さが決まるとしています。

  • 安定した文脈(同じ時間・同じ場所)で繰り返す

  • 特定のトリガー(例:帰宅後すぐにストレッチ)に結びつける
    👉 これにより「強い習慣」が形成され、意志の消耗を減らします。


4. スポーツにおけるルーティーンの力

習慣と自己効力感は、スポーツの現場でも大きな武器になります。

NBAフリースロー研究

  • プレーオフ14試合、284本のフリースローを分析

  • 成功率は ルーティーンを守った選手:83.7% vs 守らなかった選手:71.4%
    👉 成功率を左右する重要な要素は「一貫性のあるルーティーン」でした。

ルーティーンの改善余地

さらに大学生を対象にした実験(Moradi, 2015)では、

  • Singer’s Model(5ステップ:準備→イメージ→集中→実行→評価) に基づいたルーティーン

  • 自分で考えたルーティーン

  • ルーティーンなし

を比較した結果、ガイドつきのルーティーンが最も効果的でした。
👉 つまり「ルーティーンはただ繰り返せばよいのではなく、科学的に設計できる」ということです。


5. 子どもの習慣づくりに応用するには?

  • 固定された文脈:同じ曜日・同じ時間・同じ場所で運動や勉強を行う

  • 小さなトリガー:「おやつの前に宿題」「帰宅後に5分運動」など

  • ルーティーン化:毎回同じ流れを守る(準備→実行→振り返り)

  • 自己効力感の育成:「できたね」「続けられたね」と成功体験を積ませる

👉 習慣 × 自己効力感 × ルーティーン が揃えば、子どもの「やる気の持続力」は飛躍的に高まります。


結論

やる気が続かないのは、意志の弱さのせいではありません。
科学が示しているのは、文脈・習慣・自己効力感・ルーティーンの仕組みが整えば、誰でも行動を続けられるということです。

PHYSICAL MONSTER ACADEMYでは、この最新科学をトレーニングに活かし、子どもたちが「自然に体を動かす」習慣を作ることを目指しています。

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