西尾市の子供スポーツ体操トレーニングジム教室「PHYSICAL MONSTER」

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2025/09/03

カオスから生まれる成長 ― 子どもの動きが突然うまくなる理由

🌀 「昨日までできなかったのに、急にできるようになった!」

スポーツの現場や日常の練習で、こんな経験はありませんか?

  • 野球でなかなかストライクが入らなかった子が、突然コントロールが安定する

  • サッカーでドリブルが不器用だった子が、急に相手を抜けるようになる

  • バスケットボールのフリースローが、ある日を境に入るようになる

これらは「努力の積み重ねが急に花開いた」だけでは説明できません。
実はここに 非線形運動学習理論 の考え方が深く関わっています。


🔄 練習は直線的に伸びない ― 非線形学習理論

従来の考え方:
「練習すればするほど、右肩上がりに上達する」

実際の子どもたち:

  • 上手くなるときもあれば

  • 混乱して動きがバラバラになるときもある

  • そして突然、別人のようにできるようになる

この “停滞 → 混乱 → 突破” のサイクルこそが非線形学習の本質です。


🧩 カオスは成長のサイン

子どもが練習中にフォームが崩れたり、失敗を繰り返したりする時期があります。
保護者から見ると「下手になったのでは?」と心配になるかもしれません。

でも実は、これは 新しい動き方を試行錯誤している証拠 です。

脳と体は「どの筋肉をどのタイミングで使えばいいのか?」を探りながら、混乱(カオス)を経て、より洗練された解決策へとジャンプします。

👉 この「突然できるようになる」現象を 相転移(phase transition) と呼びます。


🎲 CLAとディファレンシャルラーニングの視点

  • CLA(制約主導アプローチ)
    環境(コートの広さ)、課題(ボールの大きさ)、個人(体格・経験)といった制約を変化させることで、子どもは自然に新しい解決方法を見つけます。

  • ディファレンシャルラーニング
    あえて揺らぎを増やす(逆足で蹴る、ジャンプして投げる、変則的な動きを混ぜる)ことで「反復のない反復」を実現。
    これがカオスを生み、学習を加速させます。


💡 筋活動の多様性がカギ

研究では、

  • フリースロー成功率の高い選手 → 毎回同じ動きではなく、筋活動に多様性 がある

  • デッドリフトで腰痛を起こさない選手 → 脊柱起立筋の活動に多様性 がある

つまり、うまさやケガ予防の秘密は「安定の中の揺らぎ」にあります。
カオスを経験することで、子どもは より強く・より賢く動ける身体 を手に入れているのです。


👪 保護者の方へ

もしお子さまが練習中に「失敗ばかりで下手になった?」と感じても、それはむしろ 成長の前触れ です。

  • 混乱(カオス)は悪いことではなく、むしろ必要なステップ

  • 同じ動きを完璧に繰り返すより、多様な動きを経験することが大切

  • カオスを通じて「突然できるようになる瞬間」が訪れる


✅ まとめ

運動の成長は、やればやった分だけ直線的に伸びるわけではありません。
時には停滞したり、混乱しているように見える時期もあります。

でも、それは 成長のサイン です。
子どもはカオスを経験することで、新しい解決策を見つけ、突然大きく飛躍します。

👉 だからこそ、お子さまの練習を 温かい目で見守ってあげてください
その先に必ず、“できるようになる瞬間”が待っています。

PHYSICAL MONSTER ACADEMY は、その挑戦を全力でサポートします。

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