“代償動作”とは? ― 無意識のクセがケガを呼ぶメカニズム ⚠️ ~「動けている」と「正しく動けている」は違う~
1️⃣ 「動けているのに、なぜ痛くなるの?」
子どもがスポーツをしていると、
「走れている」「投げられている」「跳べている」ように見えても、
なぜかケガを繰り返すことがあります。
その原因の多くが、**“代償動作(compensation)”**です。
2️⃣ 代償動作とは?
本来動くべき関節や筋肉がうまく働かないとき、
別の部位が代わりに動こうとすること。
それが代償動作です。
一部がサボると、別の場所が頑張りすぎる。
その負担が積み重なって、痛みや違和感として現れます。
3️⃣ ケガをしたときの「かばい動作」も代償
たとえば、
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右足をケガしていると、左足で体重を支え続ける
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肩が痛いとき、背中や腰を使って腕を上げる
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ひざが痛いとき、股関節や腰をひねって代わりに動く
これらは一見「工夫して動けている」ように見えますが、
実際には他の部位が無理をして代わりに働いている状態です。
短期的には痛みを避けられますが、
その動きを続けると、別の場所に新たな負担が生まれてしまいます。
4️⃣ 人間は「正しい動き」より「楽な動き」を選ぶ
代償動作が起こるのは、身体の欠陥ではありません。
それは、脳が最も効率的に動くように指令を出しているためです。
脳はいつも「どうすれば最小限のエネルギーで目的を達成できるか」を考え、
“正しい動作”ではなく、“抵抗の少ない動作”を選ぶようにできています。
この仕組みは「最小抵抗の法則(Law of Least Resistance)」と呼ばれます。
身体はいつも、最も“楽な動き”を選ぶ。
だからこそ、間違った動きでも「動けてしまう」のです。
その「最小抵抗の動き」が続くことで、
誤った運動パターンが定着し、ケガやフォームの乱れへとつながります。
5️⃣ 無意識の“楽な動き”がクセになる
代償動作は意識せずに起こり、
いつの間にか「自分の動き方」として定着します。
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股関節が硬い → 腰を反らせて動く
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胸が動かない → 肩が前に出る
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足首が硬い → 膝で吸収してしまう
このように“本来使うべき部分”が使われなくなり、
代わりの筋肉が過剰に働くことでアンバランスが進行します。
6️⃣ 代償動作を整えるには?
ただ「フォームを直す」だけでは不十分です。
重要なのは、身体が自然に“正しい順番”で動けるように再教育すること。
PHYSICAL MONSTER ACADEMYでは、
全11のトレーニングユニットを使って、代償動作を根本から整えます👇
🧩 11ユニットで「代償動作」から“自然な動き”へ
1️⃣ Reset(リセット)
身体と心をニュートラルに戻し、緊張や左右差をリセット。
2️⃣ Breathing(ブリージング)
呼吸を整え、体幹と姿勢の安定を取り戻す。
“支えの中心”を再構築するステップ。
3️⃣ Mobility(モビリティ)
動かなくなった関節を再び動かし、
使えなかった部位を“使える状態”に戻す。
4️⃣ Motor Control(モーターコントロール)
動作の順番とタイミングを再教育し、
誤った「代償ルート」を神経レベルで修正する。
5️⃣ Movement Preparation(ムーブメントプレパレーション)
神経系と筋肉を刺激し、スムーズに“再学習した動き”を呼び起こす。
6️⃣ Movement Skills(ムーブメントスキル)
走る・止まる・切り返すなどの動作の中で、全身の連動を再統合。
7️⃣ Plyometrics(プライオメトリクス)
地面反力を正しく使い、爆発的な力を出す“安定したジャンプ動作”を再構築。
8️⃣ Medicine Balls(メディシンボール)
体幹と四肢の連動を鍛え、動作中の「力の伝達」を整える。
9️⃣ Strength–Power(ストレングス・パワー)
トラディショナル(基礎筋力)とトランスファー(動作出力)で、
安定して力を発揮できる身体を作る。
🔟 ESD(エネルギーシステムデベロップメント)
疲労時でもフォームが崩れないように、持久力と集中力を養う。
1️⃣1️⃣ Regeneration(リジェネレーション)
呼吸・ストレッチ・整理運動で回復を促し、次の動作学習へ備える。
“痛みを消す”ことではなく、
“身体が本来の順番で動きを選べるようにする”こと。
それがPHYSICAL MONSTER ACADEMYの代償動作アプローチです。
✅ まとめ
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代償動作は「使えない部分を避けて動く」自然な適応反応
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脳は「正しい動き」より「楽な動き(最小抵抗の法則)」を選ぶ
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その動きがクセになると、痛みやフォーム崩れの原因になる
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PHYSICAL MONSTER ACADEMYでは、11のユニットで“自然な動き”を再教育
💬 保護者の方へ
お子さんが「痛みはないけど動きがぎこちない」とき、
それは“かばい動作”が残っているサインかもしれません。
身体全体を整えることで、
本来のスムーズでしなやかな動きが戻っていきます。
タグ: 集中力, 身体, ストレッチ, フォーム, 持久力, 走る, ジャンプ, 連動, 姿勢, ケガ, 体幹, パワー, スポーツ

