はじめに|まず知っておきたい「KP」と「KR」🤔
スポーツやトレーニングの現場では、
指導者や保護者が子どもに対して
さまざまな「声かけ」を行います。
この声かけは、専門的には
フィードバックと呼ばれ、
大きく2つの種類に分けられます。
KPとKRとは?📝
KP(Knowledge of Performance)
KPとは、
「動きそのもの」へのフィードバックです。
例👇
- 「膝が内側に入っているよ」
- 「腕の振りが小さいね」
👉 体の使い方やフォームなど、
動作の中身に注目します。
このKPは、
意識が体の中に向きやすいため、
インターナルフォーカスになりやすい特徴があります。
KR(Knowledge of Result)
KRとは、
「結果」へのフィードバックです。
例👇
- 「前より遠くに跳べたね」
- 「タイムが縮んだよ」
👉 数値や達成度など、
起きた結果に注目します。
KRは、
意識が体の外に向きやすく、
エクスターナルフォーカスになりやすい特徴があります。
では、なぜ細かく教えるほど動きが悪くなるのか?
- 「ちゃんと説明しているのに、動きが硬くなる」
- 「前よりぎこちなくなった気がする」
これは、
KPが多くなりすぎることで
意識が体の中に向きすぎている可能性があります。
以下で、その理由を詳しく説明します。
- 「ちゃんと説明しているのに、動きが硬くなる」
- 「前よりぎこちなくなった気がする」
- 「意識させた途端、うまくいかなくなった」
これは、指導現場でも保護者の方からも、
非常によく聞く悩みです。
実はこの現象、
「教え方が間違っている」わけでも
「子どものセンスがない」わけでもありません。
原因は、
“意識の向き”が変わってしまっていることにあります。
人の体は「考えすぎる」と動けなくなる🧠
人の動きの多くは、
実は無意識に自動処理されています。
- 走る
- 跳ぶ
- 投げる
こうした動きは、
頭で一つ一つ考えて行っているわけではありません。
ところが、
- 「膝をこうして」
- 「腕はこの角度で」
- 「体幹を固めて」
と細かく言われると、
意識が体の中に向きすぎてしまいます。
👉 これが、
動きがぎこちなくなる大きな原因です。
インターナルフォーカスとエクスターナルフォーカス
ここで重要になるのが、
**フォーカス(意識の向き)**という考え方です。
インターナルフォーカス(内向きの意識)
- 体の部位
- フォーム
- 動かし方
例👇
- 「膝を伸ばして」
- 「腕をもっと振って」
👉 意識が体の中に向きます。
エクスターナルフォーカス(外向きの意識)
- 結果
- 目的
- 環境
例👇
- 「もっと遠くに跳ぼう」
- 「あの線を越えるイメージで」
- 「今の方が前に進んだね」
👉 意識が体の外に向きます。
なぜインターナルフォーカスは動きを悪くするのか
体は本来、
- 力の出し方
- タイミング
- バランス調整
を、無意識でうまく処理しています。
しかし、
インターナルフォーカスが強くなると、
- 無意識の動きを
- 頭でコントロールしようとする
状態になります。
👉 その結果、
本来スムーズだった動きが制限されるのです。
これが、
「細かく教えるほど動きが悪くなる」正体です。
だから基本はKR(結果)でいい📊
ここで出てくるのが、
**KR(結果へのフィードバック)**です。
- 「前より遠くに跳べたね」
- 「今の方が速かったよ」
こうした声かけは、
自然とエクスターナルフォーカスを生みます。
👉 体は
「どうすればその結果になるか」を
自動的に学習します。
そのため、
基本はKR中心の方が、動きは良くなりやすいのです。
じゃあKP(動きの説明)はいらないの?
答えは、
**「使いどころを間違えなければ必要」**です。
KPが有効な場面
- 新しい動きを初めて行うとき
- 明らかに危険な動きの修正
- 大きな勘違いが起きているとき
ただし重要なのは👇
👉 短く・一つだけ・一時的に
細かく言い続けることではありません。
子どもの指導で本当に大切なこと👦👧
子どもは、
- 言葉で理解する力
- 体を言語化する力
がまだ発達途中です。
そのため、
- 細かい説明
- 同時に複数の指示
は、
動きを止めてしまう原因になります。
👉 子どもほど、
エクスターナルフォーカスが重要なのです。
PHYSICAL MONSTER ACADEMYで大切にしている考え方
私たちは、
- まず「やってみる」
- 結果を感じる
- 必要なときだけ最小限の修正
という流れを大切にしています。
「うまくさせる」よりも、
「自分で動きを学べる」状態をつくること
それが、
長期的な成長につながると考えています。
まとめ|教えすぎないことも、立派な指導🌱
- 細かく教えるほど、動きは硬くなる
- 意識が体の中に向くと、パフォーマンスは落ちやすい
- 基本は結果(KR)で十分
- 説明は必要なときに、最小限で
教えないのではなく、
**“教えすぎない”**こと。
それが、
子どもの可能性を最大限に引き出します。

