西尾市の子供スポーツ体操トレーニングジム教室「PHYSICAL MONSTER」

電話番号070-2235-7613
メニュー

ブログ

2026/02/21

トレーニングにおける減速局面をスクワットから考える ― パワーを最大化するための視点 ―

「重いスクワットをやればジャンプ力は伸びる」
「軽く速く動けばパワーは高まる」

本当にそうでしょうか?

実は、ウエイトトレーニングの挙上動作には“減速局面”が生じます。

この減速局面の存在を理解することが、パワートレーニングを考えるうえで重要になります。


■ 減速局面とは何か?

スクワットの挙上動作は、大きく分けると

前半:加速局面
後半:減速局面

に分かれます。

バーを上に押し上げ続けると、最終的にはロックアウトで止める必要があります。
そのため挙上終盤では、意図的にブレーキをかける時間が必ず発生します。

つまり、

ウエイトトレーニングでは構造上、最後まで加速し続けることはできません。


■ 強度によって減速割合は変化する

Kubo(2018)の報告では、

減速局面は挙上局面全体の
約22〜52% を占めるとされています。

さらに、

・軽い負荷ほど減速割合は大きくなる
・重い負荷では減速割合は小さくなる

という傾向が示されています。

一般的にパワー向上のためには、

「軽い負荷を速く動かす」

ことが推奨されます。

しかし、軽負荷では減速局面が長くなりやすく、
結果として

力を発揮している時間(力積)が小さくなる可能性

があります。


■ なぜ問題になるのか?

スポーツ動作では、

・ジャンプ
・スプリント
・投球
・打撃
・キック

いずれも

最後まで力を出し切る能力

が重要です。

減速局面が大きいと、

・力を出している時間が短くなる
・力積が十分に確保されない

可能性があります。

その結果、パワー向上刺激が最適化されないケースも考えられます。


■ 減速の影響を小さくする戦略

① ジャンプトレーニング(CMJ・SJなど)

ジャンプ動作では身体が空中へ離れるため、
ロックアウトで止める必要がありません。

そのため、終盤まで加速し続けることが可能です。

これはパワー発揮時間を確保するという点で有効です。


② オリンピックリフティング

クリーンやスナッチでは、バーを止めるのではなく身体が下に入ります。

そのため、挙上終盤で強く減速させる必要性が少ないという特徴があります。

爆発的パワー向上に適した方法の一つです。


③ 可変抵抗トレーニング(VRE)

バンドやチェーンを用いることで、

下部では軽く
上部では負荷が増します。

これにより、挙上終盤でもブレーキをかけずに
力を出し続けやすくなります。


■ まとめ

スクワットは非常に有効な種目です。

しかし、

・どの局面で
・どのくらい力を発揮しているのか

を理解せずに、

「軽く速く動けば良い」

と考えるのは十分とは言えません。

パワーに焦点を当てる場合、軽負荷高速動作は有効な手段の一つです。
しかし減速局面が大きくなり、力積が十分に確保できない可能性も考慮する必要があります。


だからこそフィジカルモンスターアカデミーでは、

単一の負荷条件に偏ることなく、
さまざまな負荷特性のトレーニングを組み合わせ、総合的にパワー発揮能力を高めていきます。

筋力トレーニング、ジャンプ、オリンピックリフティング、可変抵抗トレーニングなどを構造的に配置し、

筋力、速度、力積を段階的に積み上げ、
最終的に競技動作へ転移する力発揮まで設計する。

それが、
私たちのトレーニング哲学です。

タグ: , , , , , , ,